看護と介護

日常のハプニング

母に、友達ができるかもしれない

買い物から帰ると、冷蔵庫にデイサービスのチラシと知らない電話番号のメモ。月に一度の教室で、母に友達ができたらしい。「一緒に行ってほしそうだった」——主語がぜんぶお友達なのは、なぜ? 介護施設で働く看護師がつづる、親の介護シリーズ第14話。
日常のハプニング

私の字って、けっこうきれいじゃろ?

月に一度の教室から帰った母は、キッチンの椅子にぐったり。でも、見せてくれたプリントの字は、不思議と昔のままのきれいな字だった。きれいな字は、まだ母の中に住んでいる。ただし、その集中は母の全財産を使う——夕方は笑顔で、夜は嫌味にむっとした、親の老いと暮らす一日の記録。
日常のハプニング

親の介護シリーズを、最初から読む

母の認知機能テストは20点。「境界線」と言われた日から、看護師の娘として記録を続けている。買い物の引き継ぎ、返された化粧下地、大雨の日の家出——介護と呼ぶにはまだ早い日々の13話を、最初から読める目次ページ。同じ場所に立つ誰かの、地図の代わりになれば。
日常のハプニング

休めない休みの、過ごし方

4勤の合間の、たった1日の休み。母の携帯探しと止められた洗濯機にイライラした朝、心が折れかけた私を回復させたのは、意外にも新しいことへの「没頭」だった。介護と仕事の間で休めない看護師が見つけた、頭を使う休み方という選択肢。若くなくても、挑戦は大事。
暮らし

から揚げが好きだと、思われている

両親が買い物から帰ると、お弁当と謎の戦利品が並んでいた。なぜか、はったい粉が2袋。無秩序に見える父の買い物には、実は全部に宛先があった。私のから揚げ弁当も——「唐揚げが好きな娘」と間違われたまま、15年。親の老いと買い物をめぐる、ぬるい日常の記録。
日常のハプニング

母、大雨の中を家出する

両親の買い物はなんとなく続いている。生活費も折半になった。めでたしめでたし……のはずが、私の「いらんこと」がきっかけで母と喧嘩に。大雨の中、紙袋4つを持って家出した母。意地で無視した私。結末は、なんとも脱力するものだった。ぬるく生きる日々の記録。
地方での転職活動

寸志3万円が、教えてくれたこと

入職して初めての寸志3万円。手取りは2万5千円弱で、なんだか心がしょっぱい。前職の医療法人では半年でボーナス満額だった。給料なら医療、働き方なら介護。でも今の私は、長い拘束も薄給も激務も全部お断り。我慢を当たり前にしない働き方について考えた記録。
暮らし

雨の日の、父の経済活動

台風で暇を持て余した父が、整形外科とファミレスへ。帰宅後「ポイントカードを忘れた、明日付けに行く」と言い出した。毎日食べるウエハースは買いに行かないのに、数十円のポイントには行くのか。父の優先順位がどうしても理解できない、家族のしょうもない一日の記録。
日常のハプニング

心が死んだ日

仕事から帰ると家の空気が重かった。母の愚痴を聞くうち、何かが切れて怒鳴ってしまった。「お母さんは私の愚痴を聞いてくれたことある?」。幼い頃からずっと、わがままを言わない子、支える娘を演じてきた。その役を、降りようと思った日の記録。
日常のハプニング

化粧下地を返されて、力が抜けた朝

両親が自分たちで買い物に行くようになった。ある日、代わりに買い出しへ。頼まれた化粧下地や美容用品を比較しながら2時間。へとへとで帰った翌朝、母が化粧下地を返してきた。介護は「手伝う」より「できることを続けてもらう」方が難しいと、買い物のたびに思う。