4,500円を母に請求した日のこと

暮らし

家族間での、お金のやり取りについて

※この記事はプライバシーに配慮し、一部内容を変えて書いています。

今日、母に4,500円を請求した。

父が毎日飲んでいる、200mlの紙パック牛乳48本分だ。

金額だけ見ると、たいした話ではない。

でも、そのやり取りをしながら、いろいろ考えてしまった。

家族間のお金のやり取りは、なぁなぁにしたくないと思っている。きっちりしておいた方が、後々こじれない。それが信頼にもつながると、私は思っているからだ。

少し前から、買い物の負担を減らしたくて、日用品や保存のきく食品をまとめ買いするようになった。

トイレットペーパー、ティッシュペーパー、父が飲む野菜ジュースや牛乳、黒飴、チョコレート、カルシウムや鉄分のウエハース。

以前は週に2回の買い物のたびにスーパーで買っていたものだ。

牛乳なら、1本110円くらいのものを4~5本ずつ。

今は同じくらいの価格の商品を、箱単位で注文している。

買い物に行く回数を減らしたかったからだ。

「お父さんに言って」

ところが、4,500円と伝えると、母は言った。

「お父さんしか飲まないんだから、お父さんに言って」

前回も同じことを言われた。

その時は面倒になって、買い物用の財布から自分で精算した。

少し不思議だった。

父しか飲まないものは牛乳だけではない。

野菜ジュースだってそうだし、父のこだわりで買っている物も多い。

それなのに、なぜか牛乳だけは引っかかるらしい。

まとめ買いが苦手なのかもしれない

しばらく考えていて、なんとなく分かった気がした。

母は、まとめ買いそのものが苦手なのかもしれない。

以前、ティッシュペーパーが大量に届いた時も、

「こんなに買って、高かったじゃろう」

と言っていた。

実際には、いつも買うより安かった。

でも、それはうまく伝わらなかった。

たぶん、目の前の量に圧倒されるのだと思う。

ティッシュ1袋。

牛乳4本。

そういう買い方は感覚として分かる。

でも、箱いっぱいのティッシュや、牛乳48本となると、まず「こんなにたくさん」という印象が先に来る。

値段よりも量が気になるのかもしれない。

まとまった金額を請求されることにも違和感があるのだろう。

買い物のバトンは、いつの間にか渡っていた

母が買い物へ行かなくなって、もうずいぶん経つ。

以前は、買い物用の財布のお金が減れば自分で補充していた。

今は、こちらから言わないとそのままになっていることも増えた。

やってもらうことが、少しずつ当たり前になっていく。

その変化は、とてもゆっくりやってくる。

だから気づきにくい。

以前なら「悪いなぁ」と言ったり、一緒に買い物へ行こうとしたり、買ってきた物を冷蔵庫へ片付けるのを手伝ったりしていた。

でも最近は、そういう場面がほとんどなくなった。

買い物は任せたい。

でも、任せた先で何が起きているのかはよく分からない。

母の中では、そんな感覚なのかもしれない。

だから、ネットでまとめ買いをしても、箱で牛乳が届いても、「なんでそんなことをするんだろう」と感じるのかもしれない。

同じ話を、何十回も聞いてきた

母は時々、昔の話をする。

子どもの頃、姉と扱いが違ったこと。

学校行事で肩身の狭い思いをしたこと。

子育て中に近所の人たちと上手くいかなかったこと。

内容は毎回ほとんど同じだ。

私は「そうなんだ~」と返しながら聞いている。

正直に言えば、何十回も聞いている話ばかりなので、少し遠い目になっていることもある。

仕事で認知症の方と関わってきたから、これは珍しいことではないとわかっている。それでも、当事者の家族として聞くのは、少し違う。

父と母のお金のこと

一方で、父と母のお金のことは、私はよく分からない。

昔から我が家では、大きな支払いや公共料金は父。

食費や生活用品は母。

そんな役割分担だったように見える。

でも、父は今でも「500円くれ」「1,000円くれ」と母に頼むことがあるし、まとまったお金が必要な時は通帳を渡して下ろしてきてもらっている。

長年そうやって暮らしてきたのだろう。

だから私は、そのことについて深く聞いたことがない。

聞いていいものなのかも、よく分からない。

それだけのことを、記録しておく

今日、4,500円を請求したこと自体は大した話ではない。

ただ、そのやり取りをしながら、母から私へ生活のバトンが少しずつ渡されていること、それが以前より増えてきていることを改めて感じた。

そして、そのバトンを受け取った私のやり方を、母はもう十分には理解できなくなっているのかもしれない。

それは母が悪いわけでもないし、私が悪いわけでもない。

ただ、そういう変化が少しずつ起きているのだと思う。

今日は、そのことに少し疲れた。

だから、記録として残しておこうと思う。

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