初めての有給を、使ってみる
来月、入職して6か月になる。
それはつまり、初めての有給休暇が発生するということだ。
そして私は、その有給を、さっそく使うことにした。
公休が少ない、という現実
我が社の公休は、月に9日と決まっている(2月だけ8日)。
介護業界では割と普通らしい。
でも、以前は医療法人系で働いていた私には、正直少なく感じる。
理由は2つある。
一つは、以前の職場は年間休日が110日あり、31日ある月は公休が10日だったこと。
単純に、今より休みが多かった。
公休が少ないことは、面接のときに知らされてはいた。でも、頭で分かっているのと、実際に働いて体で感じるのとは違う。やっぱり、しんどい。
もう一つは、夜勤をしていたことだ。
夜勤は大変な面もあるけれど、明けの日や翌日にまとまった休息時間が取れる。
今は日勤常勤。
一見、規則正しくて健康的に見える。
でも実際は、4連勤、時には5連勤になることもある。
そうなると、疲れがうまく抜けない。
しかも私は、月に1回は連休が欲しくて希望を出している。
すると、どこかで「連勤+公休1日+また連勤」という週ができてしまう。
休んだはずなのに回復しきらないまま、また働き始める。
そんな繰り返しが、地味にこたえる。
有給を取りにくい職場ではない、けれど
実は、有給そのものが取りにくい職場ではなさそうだ。
毎月のシフト表を見ていると、他のスタッフも月に1回ほど有給を使って連休を作っている。
だから、「有給を申請しづらい空気」があるわけではない。
それは分かっていた。
それでも、発生したばかりの有給をさっそく使うことには、少し引け目があった。
昭和の働き方が骨身に染み込んでいる私には、なかなかハードルが高い。
「もう少し働いてからの方がいいんじゃないか」
「図々しいと思われないか」
そんな声が頭の中で聞こえてくる。
でも──。
自分ももう若くない。
体力のことを考えると、遠慮ばかりはしていられない。
都合のいい人で、あり続けることはできないのだ。
主任とのやり取り
タイミングを見て、来月のシフト希望を出すこの時期に、思いきって伝えてみた。
私
「あの、来月のシフト希望はいつまでですか?」
主任
「15日までだから、まだいいよ」
私
「あのぉ……まだ発生していないもののお願いをすることになって、申し訳ないのですが……」
主任
「え?有給のこと?あなたまだないじゃないの。あれ、入職いつだっけ?(笑)」
私
「1月です」
主任
「いち、にぃ……。あぁ、来月からあるな!(笑)」
私
「来月、31日あって。日数が多い月は、やっぱりちょっと体力的にしんどくて……」
主任
「……あぁ。連休にすると、どうしても連勤になるからなぁ。じゃあ、そういう感じで長い月は使っていって、残りはその都度言ってもらう感じにする?☺️」
そんなふうに、なんとか希望を取り付けることができた。
伝えておいてよかったこと
タイミング的に、他の先輩看護師がいる場所で話せたのもよかった。
これなら「言った・言わない」にならない。
体力的なことは、今後この職場で働き続けられるかどうかにも関わってくる。
早めに伝えておいて損はない内容だったと思う。
主任は、人間関係において百戦錬磨の人だ。
20年この職場で働き、曲者の利用者さんやその家族、往診医、多国籍で年齢もさまざまなスタッフたちをまとめてきた。
その主任が、少なくともその場では笑顔で受け止めてくださった。
心の中では色々考えていたかもしれない。
それでも嫌な顔ひとつせず対応してくださったことが、本当にありがたかった。
自分のために休む、ということ
考えてみれば、私はこれまであまり希望休を使ってこなかった。
独身で子どももいない。
職場では、子どもの体調不良や学校行事、家族の都合で休みが必要になる人たちのフォローに回ることが多かった。
それは当然のことだと思っていたし、特に不満もなかった。
一方で、自分はどうだったかというと、そもそも休みたい理由があまりない。
インドアだし、大きな予定もない(笑)。
だから自然と、「私は大丈夫です」という側に回ってきた。
でも最近は、少し考え方が変わってきた。
誰かのために休むのではなく、自分の体力を維持するために休む。
それも十分な理由なのだと思う。
それでも残る、小さなもやもや
ただ、あとになって考えると、有給を取りたいと言っただけなのに、なぜあんなに緊張したのだろうとも思う。
制度として認められているものを使うだけだ。
誰かに迷惑をかけたいわけでもない。
それでも、「申し訳ない」が先に出てくる。
たぶん私は、働き始めた頃からずっと、休む側より、穴を埋める側でいることが多かった。
誰かが休めば、その分をみんなで回す。
だから、自分が休む時も、どこかで「申し訳ない」が先に立つ。
でも、今はもう若い頃とは違う。
無理をして働き続けることよりも、長く働ける形を作ることの方が大事になってきた。
有給を使うのは甘えではなくて、働き続けるための調整なのだと思う。
有給を取るだけの話なのに、少し緊張して、少し気を遣って、少しほっとした。
人間社会はなかなか面倒だ。
でも、来月はちゃんと一日休もうと思う。
長く働くために。
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